6L6GCシングル・パワーアンプ2018年11月20日 20:06

真新しい6L6GCを取り付けたアンプ

このアンプは、約40年前に製作した真空管アンプで、最近まで無事故であった。 ついに、真空管の寿命が来たようだ。

1週間前ごろレコードを聞いているうちに、 右チャンネルからの音が、だんだんと小さくなり、しまいには音が出なくなった。 カップリングコンデンサーの不良だろうと見当をつけコンデンサーを交換してみた。 念のため、電極の電圧を計ってみたら、プレート電圧、第二グリッド電圧、カソード電圧は 正常値。ところが、音が出なくなったチャンネルの6L6GC第一グリッドの電圧を計ってみると +2Vもあった。しかも、徐々に高くなっていくことが確認できた。 正常のチャンネルでは、ほぼ0Vであった。コンデンサーの劣化が原因ではないようだ。念のため、 左右の6L6GCを入れ替えてみたら、この現象も入れ代わった。6L6GCの劣化である。

真空管の交換だ。ネットショップで安心して購入できる安いところを探し、 発注することにした。探してみるとコイズミ無線にころあいの値段の物があった。 スロバキアのJJという会社の物である。結構有名なところである。写真で見る限り、元の6L6GC(たぶん松下製) よりスリムな感じがした。ゲッタ膜の位置も違う。音が違うかなと思いながら交換したコンデンサを元に戻し、品物の到着を待つことにした。

日曜日の午後9時過ぎに品物が届いた。開封してみると、 アムトランスの測定ラベルが箱に貼られていた。アムトランスが測定したものなら安心だろう。 早速、アンプに挿し電圧を確認したところ、第一グリッと電圧は、両チャンネルとも0V。 その外の電圧も正常。音をだして正常動作を確認をした。 ちょっと音の感じが違うのは、エージングをしていないためだろうか。それとも、物理的な構造が幾分違うからだろうか。

このアンプは、初歩のラジオ 1974年4月号に製作記事が掲載されている。 製作したのは、それから1年後ごろか。毎日使っていた訳ではないが、 製作して40年以上の長期にわたり安定して動作していた事になる。真空管は直ぐ不良になるイメージがあるが、そうではないようだ。

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