QP/M -- タイムスタンプの実現 ― 2018年11月08日 06:55
CP/M互換のDOSは、何種類か存在する。QP/Mは、 QP/Mは、MICROCode Consulltingが、"it's FREE for non-commercial use"という条件付きで 無償で配布している物である。 Legacy Z-80のページから入手 できる。
QP/Mの特長は、
- タイムスタンプ
- CP/M 2.2完全互換
- Z-80用に最適化
TRN-8に導入する手順は、以下の通りであった。
- リアルタイムクロックを用意する。これは前回で完了している。
- CP/Mをディスケットからブートするようにシステムディスクを準備し、 ジャンパーをセットする。これも完了している。
- リアルタイムクロックに時刻をセットするツールを用意する。前回作成した物では不十分であったので、 修正した。修正版は、 RTC.ZIPである。
- QP/Mインストレーションガイドに沿って、 リアルタイムクロックから日付/時刻を読みとる機能をCBIOS/ROMBIOSに追加する。
- QP/Mを導入する。
- 実際に使用するディスケットごとにタイムスタンプのための初期化を行う。
CBIOS/ROMBIOSの改造ができれば作業はほぼ完了したようなものであるが、QP/Mの 導入で、つまずいた。
導入の手順の中でSYSGENを使用しシステムトラックを書き込むところがあるが、 ここではCP/Mのシステムディスクからシステムを読み込むようにする必要がある。 QP/MのインストーラはCP/Mの情報を使って自分自身をカスタマイズする様である。この点に注意しさえすれば、幾つかの質問に答えていくだけでインストール作業は完了する。 QP/Mインストレーションガイドに丁寧な解説が有るので、殆ど迷うことはない。
めでたくQP/Mのシステムディスクが出来上がれば、システムを再起動し、 QP/MのTIMEコマンドで、現在時刻が表示させ、動作の確認とする。
ディスケットの初期化は、QSTAMP/QSTAMPX/QSTAMPVの何れかのコマンドを 使用して初期化する。初期化するディスクには、ファイルが存在していてもかまわない。 それらのファイルのタイムスタンプは、作成日/最終更新日共に、00年00月00日 0時0分になる。 これらの日付の変更は、QSTATコマンドで行う事ができる。この後、作成したり更新したりすると、 タイムスタンプが更新されていく。タイムスタンプにはもう一つあって、QBACKUPコマンドで バックアップするとバックアップ日時を書き込み、バックアップ済みのフラグを立ててくれる。
CBIOS/ROMBIOSのデバッグに手間取ったが、冒頭のスクリーンショットのように導入する事ができた。
6L6GCシングル・パワーアンプ ― 2018年11月20日 20:06
このアンプは、約40年前に製作した真空管アンプで、最近まで無事故であった。 ついに、真空管の寿命が来たようだ。
1週間前ごろレコードを聞いているうちに、 右チャンネルからの音が、だんだんと小さくなり、しまいには音が出なくなった。 カップリングコンデンサーの不良だろうと見当をつけコンデンサーを交換してみた。 念のため、電極の電圧を計ってみたら、プレート電圧、第二グリッド電圧、カソード電圧は 正常値。ところが、音が出なくなったチャンネルの6L6GC第一グリッドの電圧を計ってみると +2Vもあった。しかも、徐々に高くなっていくことが確認できた。 正常のチャンネルでは、ほぼ0Vであった。コンデンサーの劣化が原因ではないようだ。念のため、 左右の6L6GCを入れ替えてみたら、この現象も入れ代わった。6L6GCの劣化である。
真空管の交換だ。ネットショップで安心して購入できる安いところを探し、 発注することにした。探してみるとコイズミ無線にころあいの値段の物があった。 スロバキアのJJという会社の物である。結構有名なところである。写真で見る限り、元の6L6GC(たぶん松下製) よりスリムな感じがした。ゲッタ膜の位置も違う。音が違うかなと思いながら交換したコンデンサを元に戻し、品物の到着を待つことにした。
日曜日の午後9時過ぎに品物が届いた。開封してみると、 アムトランスの測定ラベルが箱に貼られていた。アムトランスが測定したものなら安心だろう。 早速、アンプに挿し電圧を確認したところ、第一グリッと電圧は、両チャンネルとも0V。 その外の電圧も正常。音をだして正常動作を確認をした。 ちょっと音の感じが違うのは、エージングをしていないためだろうか。それとも、物理的な構造が幾分違うからだろうか。
このアンプは、初歩のラジオ 1974年4月号に製作記事が掲載されている。 製作したのは、それから1年後ごろか。毎日使っていた訳ではないが、 製作して40年以上の長期にわたり安定して動作していた事になる。真空管は直ぐ不良になるイメージがあるが、そうではないようだ。
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