OS/2 Warp Server for e-businessの立ち上げ2017年05月22日 17:48

長いこと眠らせておいたPCに、OS/2 Warp Server for e-businessのセットアップをしました。 H/Wの不具合やら勘違いなどで、結構時間がかかりました。最終的に家庭内超私的FTPサーバーとして、 動いています。

最終的なH/W構成は、以下の通り。いずれもこの10年間に入手したものばかりです。

  • Mother Board: AOpen i855GMEm-LFS
  • CPU: Intel Pentiumn M 2GHz
  • Memry: 2GB
  • Storages
    • E-IDE Primary
      • Master: Seagate製 30GB
      • Slave: Seagate製 40GB
    • E-IDE Secondary
      • Master: LG製 GSA-H44N DVDRAM Drive
      • Slave: (空き)
  • Removable Media: 3.5Inch 2HD FDD
  • Display Adpter: nVIDIA RIVA128 (RAM:4MB)
  • Network: RealTek RTL8139 Ethernet Adapter
  • Sound: (なし)
  • Printer: (なし)

当初、DVDRAM DriveをSlaveに設定していたところ、 不可解な現象に悩まされました(詳細は後述)。

OS/2のインストールは、このバージョンからCD-ROMから起動できるように なりましたので、早速、"インストール"CD-ROMをDVDRAMドライブに入れて 電源を入れると、一見順調に起動するのですが、指示に従いCD-ROMを"ServerPak"に入れ替えて 動き出すと、エラーメッセージを表示しインストールプロセスが停止してしまいます。

原因をつかみたくても、皆目訳がわからない状態なので、インストール用ディスケット 3枚を 作って従来通りのインストール手順を踏むことにしました。 ついでに、IDEDASDをVer.5.02に置き換えて、"Config.sys"を書き換えました。

IDEDASDの置き換え手順は下記のとおりです。

  1. IDEDASD.EXEを適当なディレクトリーに展開。
  2. インストール用ディスケット 1のコピーを作成。(D1)
  3. D1から"README.INS"を削除。
  4. 展開したIDEDASDのファイルから、"IBM1S506.ADD"と"IBMIDECD.FLT"をD1にコピー。
  5. "DASD32.DMD"を"OS2DASD.DMD"としてD1にコピー。
  6. D1にある"Config.sys"を編集。
    • 第一行目に"SET COPYFROMFLOPPY=1"を追加。
    • 動作確認のため、"IBM1S506.ADD"に"/V"オプションを追加しロード時にメッセージを表示。
                SET COPYFROMFLOPPY=1
                          :
                basedev=ibm1s506.add /V
                          :
      

このインストール用ディスケットを使って導入を開始します。

導入開始時点では、すべてのデバイスドライバは、ディスケットから読み取られます。 "IBM1S506.ADD"がロードされた時点で表示されるメッセージを確認すると、 正常にHDDやDVDRAMドライブが検出されていることが確認できました。

一度目のリブート後作業を進めようとすると、CD-ROMを入れるようメッセージが表示されました。 不思議に思い、再度、リブートして"IBM1S506.ADD"のメッセージを確認すると、 DVDRAMドライブを今度は検出しました。しかし、作業を進めリブートを繰り返していくと、 DVDRAMドライブを検出しないことが多々見受けられました。

"IBM1S506.ADD"以外にもSCSI用デバイスドライバがロードされますが、これらがH/Wの 誤検出をしてるのかと考え、"Config.sys"のSCSI用デバイスドライバをロードする部分をREM化して みましたが、状況は変わりません。

"Config.sys"の変更点は以下の通りです。

                    :
          REM basedev=aha152x.add
          REM basedev=aha154x.add
          REM basedev=aha164x.add
          REM basedev=aha174x.add
          REM basedev=aic7770.add
          REM basedev=aic7870.add
          REM basedev=aic78u2.add
          REM basedev=dpt20xx.add
          REM basedev=flashpt.add
          REM basedev=ql10os2.add
          REM basedev=ql40os2.add
          REM basedev=ql510.add
                    :

となると、悪いのはDVDRAMドライブではないかと、代替え品をと考え、手持ちのCD-ROMドライブを あてがってみたのですが、なにぶん、長期保存品につき不良品になっていました。 残るは、DVDRAMドライブを設定をMASTERにすることぐらいです。先に変更した"Config.sys"を元に 戻し、ついでに"OS2CDROM.DMD"に"/V"オプションをつけロード時にメッセージが表示されるようにしました。

                    :
          device=\os2cdrom.dmd /V
                    :

今度は、リブート後もDVDRAMドライブが確実に検出されるようになり、インストール作業が順調に 進み、完了することができました。

ほかのマシンでは、他社のDVDROMドライブだがSLAVEの設定で問題なく動作しているので、DVDRAMに 問題があり、動作が不安定になったものと思われます。

次に、Display Adpterを"On Board VGA"から"nVIDIA RIVA128"に変更しました。

最終的に、以下のFIXをあてて、導入作業を完了としました。

導入順に示します。FIXは"ftp.boulder.ibm.com"から入手しました。

  • Base Operating System
    1. IC24998.EXE
    2. JFS0905.ZIP
    3. XRJE001
    4. JFS1009.ZIP
    5. XRJE002
  • TCP/IP
    1. IC22633
    2. IC27255
    3. IC27869
    4. UN_2101
  • MPTS
    1. WR_8650

FIXを導入するに当たり、下記のツールを使っています。VFDiskは"hobbes.nmsu.edu"から、 その他は"ftp.boulder.ibm.com"から入手できます。

  • VFDisk -- 仮想ディスケットドライバー
  • Loaddskf -- ディスケット作成ツール
  • CSJ144 -- コレクティブサービスツール