八重洲無線 FL-50B/FR-50Bのメンテナンス ― 2022年03月15日 13:48
FL-50B/FR-50Bは、1977年ごろに八重洲無線から販売されていた送信機/受信機のセットです。 入門者むけのセットで、送信機FL-50Bの出力は10Wで、VOXを追加するぐらいしかアップグレードが出来ません。 受信機FR-50Bには、安価な東光のメカフィルが使用されており最低限の選択度を確保してます。また、 オプションとして、100KHzのマーカーと固定チャンネルが用意されていました。
随分前にヤフオク!で状態の良いセットを入手していたのですが、整備を先伸ばしして放置していました。 これでは、可哀想なので本腰を入れて 整備することに。 整備の目標は、実際にFL-50B/FR-50Bを使って交信する事。この無線機で電波を出すには、無線局の免許状が必要です。 免許状を取得するには、送信機が一定の技術水準をクリアしていることが必要です。つまり、新スプリアス基準を満たす ことです。旧型機器には結構高いハードルです。
送信機FL-50Bの構成は、このようになっています。
内蔵されているVXOか外部からの信号を
ミックスして、送信周波数に変換して送信します。バンドごとに水晶を用意する必要があるので、現実的ではなく、
ペアで使用する受信機FR-50B、または、外部VFOであるFV-50Bを信号源として使うことが想定されています。
受信機FR-50Bの構成は、このようになっています。
第一局発可変、第二局発固定のダブルスーパーです。
第一局発は受信バンドごとにコイルを切り換える方式なので、安定度に難があります。第二中間周波数増幅に入っている
フィルターは安価な東光のメカフィルなので帯域幅が広目で混信を受けやすい構成です。このフィルターは経年変化で
中心周波数が高い方へずれる困り者です。(実際に2KHz程、高い方にずれてました。)
第一局発の出力をFL-50Bに入れて、FL-50BとFR-50Bのセットをトランシーバーのように使います。
まずは、FR-50Bを整備します。一とおり整備ができたら、FL-50Bの整備に移ります。2台できちんとトランシーバーとして 使えることを確認してから、無線局免許状申請のためのスプリアス測定を実施する方向で作業を進めます。
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